令和6年度の主な税制改正(個人編)

1.定額減税

令和6年分の所得税・住民税の定額減税が実施されます。 減税額は、次のとおりです。

  1. ① 所得税:本人3万円、同一生計配偶者又は扶養親族1人につき3万円
  2. ② 住民税:本人1万円、控除対象配偶者又は扶養親族1人につき1万円
     対象者は、令和6年分の所得税・住民税に係る合計所得金額が1,805万円以下の者に限ります。

同一生計配偶者および扶養親族は、合計所得48万円以下で、青色事業専従者給与受給者でも白色事業専従者でもない者に限り、控除対象配偶者は、さらに納税者本人の合計所得が1,000万円以下の者に限ります。

扶養親族は、16歳未満の扶養親族も含まれます。

本人、配偶者、扶養親族とも居住者に限ります。

2.子育て世帯の住宅ローン控除の拡充

子育て世帯等が認定住宅等を取得した場合、縮小予定の住宅ローン控除の借入限度額が令和6年に限り維持(認定住宅5,000万円、ZEH水準省エネ住宅4,500万円、省エネ基準適合住宅4,000万円)されます。
<令和6年の住宅ローン控除>

(1)新築住宅 (2)既存住宅
①長期優良住宅・低炭素住宅 ②ZEH水準省エネ住宅 ③省エネ基準適合住宅 ④一般住宅 (1)①②③ 一般住宅
年末ローン残高 4,500万円(子育て5,000万円) 3,500万円(子育て4,500万円) 3,000万円(子育て4,000万円) 0円※ 3,000万円 2,000万円
控除期間 13年 10年
控除率 0.7%
※ 令和5年までに建築確認を受けている場合は2,000万円

3.特定の居住用財産の買換え等の場合の課税の特例の延長

次の居住用財産の買換え等の場合の課税の特例の適用期限がそれぞれ令和7年12月31日まで2年延長されます。

  1. (1) 特定の居住用財産の買換え及び交換の場合の長期譲渡所得の課税の特例
     自宅を買い換えた場合に、一定の要件を満たせば、譲渡益に対する課税を繰り延べることができます。
  2. (2) 居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除
     自宅を売却して譲渡損失がでるときに、一定の住宅ローンにより新たに自宅を購入した場合、一定の要件を満たせば、その譲渡損失を他の所得から控除して、控除しきれない金額を3年間繰越控除できます。
  3. (3) 特定居住用財産の譲渡損失の繰越控除
     住宅ローンのある自宅をローン残高未満の金額で売却して譲渡損失がでる場合に、一定の要件を満たせば、その譲渡損失を他の所得から控除して、控除しきれない金額を3年間繰越控除できます。

4.住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等の延長

「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置」、「特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税制度の特例」の適用期限がそれぞれ令和8年12月31日まで3年延長されます。

非課税限度額は、省エネ等住宅の場合1,000万円、その他の住宅の場合500万円です。

5.事業承継計画提出期限の延長

「個人の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度」の個人事業承継計画及び「非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予の特例制度」の特例承継計画の提出期限がそれぞれ2年延長され、いずれも令和8年3月31日までとなります。ただし、適用期限についての延長は行われず、個人は令和10年12月31日、法人は令和9年12月31日までのままです。

個人版事業承継税制は、事業用資産の承継に係る相続税・贈与税が100%納税猶予されます。対象事業用資産は土地(400㎡まで)・建物(800㎡まで)、機械・器具備品、車両・運搬具、生物(乳牛等、果樹等)、無形償却資産(特許権等)、その他です。

法人版事業承継税制は、承継する全株式を対象として、その株式に係る相続税・贈与税が100%納税猶予されます。